看護師の定年や退職後の働き方

定定年は職業ごとに設けられているのが普通ですが、看護師の場合は明確な決まりがありません。一般的には60歳、あるいは65歳で退職するのが通例ですが、実際は退職後に再雇用という形を取って働き続けるケースも多いです。これは看護師免許に年齢の上限が存在せず、返納の義務もないことが関係しています。自主的に返納することは可能ですが、年齢を理由として免許の効力を停止させることはできません。また、慢性的な人手不足の状態に陥っている医療機関が多く、経験豊富なベテランの看護師が重宝されているのも事実です。新人の看護師への指導を兼ね、高齢の看護師がいつまでも現役で働き続けるのは珍しくない話と言えます。

その一方で、すべての再雇用が良い結果に繋がるとは限りません。一般的な定年とされる60歳、あるいは65歳という年齢は体力や持久力が低下し、疲労が溜まりやすいのも否定できない事実です。本人にやる気があっても体が対応できず、結果として仕事に支障を来してしまいます。さらに、ほかの看護師との年齢に開きがあるため、話や価値観が合わない問題も生じるかもしれません。医療の知識を常に最新の情報に更新する必要もありますが、加齢によって記憶力や判断力が低下することも無視できない事実でしょう。それでも、看護師として働き続きたいと思う人は決して少なくありません。そこで定年後も働き続けられる看護師を目指したい場合には、仕事に何を求めるのかを明確にすることが大切となってきます。